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2011年7月 5日 (火)

南三陸町に〈きりこ〉を届けよう「“生きる”博覧会2011」

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宮城県南三陸町。3月11日の大津波に襲われたこの町で、昨夏、
切り紙をめぐるコミュニティアートのプロジェクトが行われました。
題して、「“生きる”博覧会」。
真っ青な空の下、港町の目抜き通り沿いの家々の軒先に、〈きりこ〉と呼ばれる
白い切り紙が飾られて、活気ある町に華やぎを添えたと言います。


〈きりこ〉とは元来、この地域の神社の神職が縁起物の図案を切り透かして作る
正月飾りで、年毎に氏子の神棚を飾るこの伝承切り紙の歴史は、
江戸中期頃にまでさかのぼるとされます。
「“生きる”博覧会」では、町の女性たちが街中の商店や旧家を訪ねて
歩いて取材した、海産物加工に携わる方々の歴史や思い出が、
〈きりこ〉を模した美しい切り紙に表現されました。
外から南三陸町に嫁いできた若い女性たちの、
「この土地の人びとの“生きる”をもっとよく知りたい」という
熱意から始まったというこの試みは、しだいに町に長く暮らすお年寄りたちや、
外国出身のお嫁さんたちまでも巻き込んで、
最終的には650枚もの〈きりこ〉が生み出されたとか。

〈きりこ〉のあるまちづくりで観光や商業を盛り上げよう!
人びとがそう張り切っていた矢先、町は未曾有の災害に見舞われました。
長い間かけて築き上げてきた、住み慣れた家や暮らしを支える仕事場は
5分も経たずに黒い波に呑み込まれ、跡形もなく消え去ったと言います。
6月半ば、プロジェクトの中心メンバーの方々から、こんなお話を伺いました。
「去年、みんなで作った〈きりこ〉が、くしくも志津川地区の最後の姿の記録に
なったことに、運命的なものを感じます。
〈きりこ〉に刻まれた記憶を大切に伝えながら、
この活動を通して育まれた人のつながりをバネに、復興の力にしたい。」

これまで、日本や中国の切り紙について調べ、ワークショップや
示を行ってきた私たちにも、何かお手伝いができないだろうか。
そう思案していた折、今年の夏も再び、
「“生きる”博覧会」の計画があることを知り、私たちも〈きりこ〉を作って
ぜひお届けしたいと考えました。
いま平塚美術館に展示されている〈きりこ〉は、
8月初旬に南三陸町に送られます。

「それでも、人々は生きて行かなくてはなりません。
海に出なくてはなりません。
きわめて困難な日々を生きる町の人たちに寄りそいながら、
心の絆を結ぶプロジェクト。それが2011年の“生きる”博覧会です。」
(「“生きる”博覧会2011」ウェブサイトより)
今夏、日本全国から届けられる真っ白の〈きりこ〉が、たくさんの人びとの
励ましと鎮魂の祈りを響かせ南三陸町の大地にはためくことでしょう。

ご興味のある方、参加希望の方は、エクスプランテまでお問い合わせください。
 u-yu@yj8.so-net.ne.jp

「“生きる”博覧会2011」(8/11-16開催)は、アートNPO「envisi」主催、
南三陸町・南三陸彩プロジェクト共催によるプロジェクトです。
http://www.scribd.com/doc/57729355/2/“生きる”博覧会-2011

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